これまでも Nature/Science 誌に有機化学系が多いと思ったときは紹介してきましたが [関連1][関連2][関連3]、2015年度下半期 (2015年10月〜2016年3月) にも多数の有機化学系の論文が掲載されています。下に日本語タイトルとリンクをまとめました (漏れがあればご連絡ください)。Nature/Science 誌の購読権がある方は、定期的にチェックすると面白い論文が見つかるかもしれません。
Nature
触媒を用いた交差メタセシスによる Z -ハロゲン化アルケニルの直接合成
doi: 10.1038/nature17396
炭酸塩で促進されるC-Hカルボキシル化による二酸化炭素利用
doi: 10.1038/nature17185
パラジウムに触媒される脂環式アミンの渡環C-H官能基化
doi: 10.1038/nature16957
ディールス・アルダー反応の静電触媒反応
DOI:10.1038/nature16989
ウランを介した水からの電極触媒的水素分子生成
doi: 10.1038/nature16530
鉄触媒を用いた医薬化合物のトリチウム化
doi: 10.1038/nature16464
ネットワーク解析から指針を得たワイサコニチンDとリルジェストランジニンの合成
doi: 10.1038/nature16440
過渡的な配向基を介する、ロジウム触媒を用いたアルケンのsyn-カルボアミノ化
doi: 10.1038/nature15691
システイン・バイオコンジュゲーション用の有機金属パラジウム試薬
doi: 10.1038/nature15739
Science
メタンおよびエタンのC-Hホウ素化反応における触媒制御選択性
DOI: 10.1126/science.aad9289
メタンの触媒的ホウ素化反応
DOI: 10.1126/science.aad9730
シリル化C-H酸による不斉ルイス酸有機触媒ディールズ-アルダー反応
DOI: 10.1126/science.aae0010
キラルブロンステッド酸触媒としての芳香族イオンプラットフォーム
DOI: 10.1126/science.aad0591
パラジウム-スズ触媒による過酸化水素の高選択的直接合成
DOI: 10.1126/science.aad5705
制御可能なシアン化水素移動反応を経由した触媒的かつ可逆的アルケン-ニトリル相互変換
DOI: 10.1126/science.aae0427
一過性の配向性基を利用した C(sp3)-H 結合の官能基化
DOI: 10.1126/science.aad7893
歪み解放アミノ化 (Strain-release amination)
DOI: 10.1126/science.aad6252
金属誘起メタラート転移が可能にした触媒コンジャンクティブクロスカップリング反応
DOI: 10.1126/science.aad6080
遷移金属触媒のための超分子微小環境戦略
DOI: 10.1126/science.aad3087
グルコセパンの効率的全合成
DOI: 10.1126/science.aac9655
均一系コバルト触媒を用いたカルボン酸の水素化反応
DOI: 10.1126/science.aaa8938
[関連1] Nature/Science 誌に有機化学が続々登場 (気ままに有機化学)
[関連2] 今月も Nature/Science 誌に有機化学が続々登場 (気ままに有機化学)
[関連3] 2ヶ月間で Nature/Science 誌に有機化学系が10報 (気ままに有機化学)
http://dx.doi.org/10.1038/nature17153
はどうでしょうか.
コメントありがとうございます!
ご連絡いただいた論文は2016年4月なので(ギリギリ2015年度下半期ではないので)、また今度紹介させていただきます。