
子供の頃に見慣れたものを大人になって見直すと違った見え方をすることがあります。テトリスのブロックも今見ると、I 型ブロック (棒) は "Ladderane" に見えますし、O 型ブロック (正方形) は "Fenestrane" に見えます。
もう少し違った見方をすると、テトリスブロックはすべて 4 つのミニ正方形からできていて形の異なるものです。そう、同じ原子からできていて形の異なる 「異性体」 の関係です。さらに 7 種のブロックのうち、2 組は鏡写しが元のブロックと異なる 「光学異性体」 の関係にあることがわかります。テトリスでミスするのは決まってこの光学異性体ブロックです。左右非対称も区別しなければいけないという情報処理が間に合わなくなるためではないでしょうか。光学異性体に悩まされるのは有機化学者だけでなくテトリスプレーヤーも同じなのです。
他にも有機化学とテトリスの間には密接な関係があるようですので、そのあたりに言及したサイトを 2 つ紹介します。
◆ 「芳香環テトリス」の企画 (科学の花園)
4 つのミニ正方形をつなげたテトリスブロックの代わりに、4 つのベンゼン環をつなげたテトラセンやピレンなどをブロックとした芳香環テトリス。各ブロックのつなげ方まで化学反応です。
◆ 多成分の化学平衡とテトリス図形の出現確率 (吉村洋介講師)
「4 個の正方形を、隣り合うもの同士、少なくとも一辺を共有するように組み合わせる。ここで図形の裏返しを許さないと、次の 7 種類の図形 (テトリスブロック) ができる。方眼紙の上にでたらめに正方形を配置して、7 種の図形を作ったとき、それぞれの図形の現れる確率を求めよ。」 という問題。一度考えてからリンク先の解答をどうぞ。
最後に告白しておきますが、実は私は 「テトリス」 よりも 「ぷよぷよ」 派です。笑
テトリスってソ連生まれなんだってね。
それんこと、どうでもよか。