最近の有機化学ブログ

日本語の有機化学ブログと言えば Chem-Station さんや 有機化学美術館・分館 さんが有名ですが、2009 年になっていくつか有機化学ブログが立て続けに開設されました。そこで今回は私がよく見に行く 4 つの有機化学ブログを紹介します。紹介すると私のブログの読者がいなくなるのではないかと心配なほど、どれもレベルが高く有益な情報に富んだ素晴らしいブログです。こうやって、もっともっとウェブ上での有機化学が活発になるといいですね。

有機化学勉強会
oc12 さんが運営。2009 年 5 月開設。
人命反応の反応機構や有機化学のトピックを構造式や図を使いながら解説されています。

若き有機合成化学者の奮闘記
zico さんが運営。2009 年 2 月開設。
試薬の使い方やコツ、文献紹介やニュースなど幅広いトピックが取り上げられています。

ユーキの有機ラボ
ユーキさんが運営。2009 年 5 月開設。
論文や化学者の紹介を主軸として有機化学関連の様々な話題について言及されています。

ほろ酔い化学者のブログ
デーブスカイさんが運営。2009 年 6 月開設。
便利な試薬や反応、文献の紹介を中心に、雑学や用語や本なども紹介されています。

上のブログ以外にも、私の不勉強でチェックできていないブログがあるかもしれません。もしオススメの有機化学ブログがあれば、また自分のブログも紹介してほしいなどがあれば、メールフォーム またはコメント欄からご連絡ください。

気ままに有機化学 2009年11月21日 | Comment(0) | TrackBack(0) | サイト・ツール・本

最近気になった化学系サイト・ニュース・本 2009/11/14

All Things Metathesis
 Grubbs らが設立した materia というオレフィンメタセシスの触媒技術に特化した会社のブログ。オレフィンメタセシスに関する情報が満載です。ちなみに Sigma-Aldrich が論文紹介的なブログ ChemBlogs というのをやっていますが、最近は更新が停止してますね。

Nature Chemistryの広告が進研ゼミのマンガ並みに弾けている件について
 私もお昼代を節約して Nature Chemistry を個人購読しよっかな。うちの会社は購読していないので読めないのです。涙

新しいナノ物質の探索 〜世界最小のナノ温度計、偶然を見逃さぬ目と探究心〜
 2002 年に Nature 誌に発表された世界最小の温度計・カーボンナノ温度計の発見秘話。これもセレンディピティだったのですね。

Popular professor dies of swine flu
 Ottawa 大学の Keith Fagnou 教授が新型インフルエンザで亡くなられたそうです。C-H 活性化によるビアリール構築を Science 誌に報告するなど、注目の若手研究者の一人でした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。読者の皆様もお気を付け下さい。

最近/近日発売の有機化学系の本
 ・ 『有機化学』ワークブック 巻矢印をつかって反応機構が書ける!
 ・ わかる×わかった!有機化学
 ・ 配位空間の化学―最新技術と応用―
 ・ Organotransition Metal Chemistry: From Bonding to Catalysis
 ・ Hydrogen Bonding in Organic Synthesis
 ・ Fiesers' Reagents for Organic Synthesis

気ままに有機化学 2009年11月14日 | Comment(1) | TrackBack(0) | サイト・ツール・本

NMR で水のピークを消す方法

「水のピークとモノのピークが重なって見えない・・・」

NMR でそんな思いをしたことはありませんか?実際、汎用する重クロロホルム (以下、重クロ) には水が混入しやすく、そうでなくてもサンプルに微量の水が残っていたりして、重クロの 1H-NMR には水がよく出てきます。

問題はそのピークがサンプルのピークと重なって、積分値などが読み取れなくなってしまう場合です。そんなときは重溶媒を変えて NMR を撮り直すのが基本かと思いますが、裏技的に重クロ 1H-NMR から水のピークを消す方法があります。

その方法とは、重水を加えるだけ。重クロ溶液の入った NMR チューブに一滴重水を入れてよく混和させた後、振動を与えて重水を浮かせます (チューブの壁面には重水を残さないように)。あとは通常通り 1H-NMR を測定するだけ。手品のように水のピークが消えてなくなります。

ただし、OH や NH など活性プロトンも消えるのでご注意ください。また、論文に載せるなど公式データとして使っていいのかは確認していません。最後に、情報提供いただいた同僚の S くんに感謝します!

[関連] 各種溶媒の各種重溶媒中の NMR データ (気ままに有機化学)

気ままに有機化学 2009年11月11日 | Comment(6) | TrackBack(0) | コーヒーブレイク

NMR クイズ 2 の解答

問題はこちら。

[問題] NMR クイズ 2

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気ままに有機化学 2009年11月07日 | Comment(0) | TrackBack(0) | クイズ

日米の周期表の語呂合わせ

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「水兵リーベ僕の船」

多くの日本人はこの語呂合わせで元素周期表を覚えたのではないでしょうか。もしかしたら今後は エレメントハンターエンディング 『スイヘイリーベ 〜魔法の呪文〜』 のようなメロディーを付けてポケモンのように周期表を覚えるようになるのかもしれません。あるいは 萌える元素周期 のようにキャラクターと共に暗記するのが流行るかもしれません。語呂、メロディー、キャラクターなど情報量が増える方がかえって暗記しやすくなるというのが面白いですね。このあたりが記録と記憶の違いかもしれません。

さて、英語圏の学生はどんな語呂合わせで元素周期表を覚えるのでしょうか?
おそらく一番有名なのはこれ。You Tube もありました。
Henry He Likes Beer Bottles Cold Not Over Frosty. Nelly's Nanny Might Although, Silly Person She Climbs Around Kinky Caves!

こんなのもあるようです。
Horrible Heary Little Begger Boys Catch Newts On Friday Near Naples, Magnificent Albert Sits Planning Some Clever Arrangement Keeping Calm.

ついでに、円周率 π の英語の語呂合わせはこちら。
How I need a drink, alcoholic of course, after the heavy lectures involving quantum mechanics!
各単語のアルファベット数が円周率の各桁の数字に対応してます。

こんな秀逸なものもあります。
May I tell a story purposing to render clear the ratio circular perimeter breadth, revealing one of the problems most famous in modern days, and the greatest man of science anciently known.

日本語と英語で語呂合わせの作り方が違うのが面白いですね。
中国語はどうなんでしょうか?ご存知の方いらっしゃったらコメントください。

気ままに有機化学 2009年11月03日 | Comment(6) | TrackBack(0) | 用語・英語